| 「企業年金」加入の親は、ひとまず安泰 親の勤め先が、福利厚生に力を入れていれば、やっぱり心強い。その差は退職後にも及ぶ。年金の額は、「企業年金」を受け取っているかどうかでも大きく違うのだ。とあるアンケートでも年額300万円以上という人には、企業年金を含むケースが多かった。 企業年金とは、企業が福利厚生制度の一環として従業員のために設けた制度で、退職金の変形のようなものだ。会社が全面的に出す場合と、費用の一部を社員が負担して積み立てる場合があり、厚生年金基金の支給額は月額平均3万円、適格年金は8万円。というわけで、年額で40万〜100万程度入ることになり、公的年金とあわせると190万〜340万円は受け取れることになる。 労働省の調査では、勤続35年以上の男性(大卒者)の場合、一時金と年金の併用制度を採用している企業のモデル退職金額は3023万円、一時金のみを採用している企業のモデル退職金額は2137万円とその差は大きく、やはり退職金を企業年金で受け取るほうが有利だ。 ただし、この企業年金、最近は破綻するケースも出てきているから、諸手をあげて安泰というわけにはいかない。 親の生まれ年で年金の額に差が出る!? 今、年金を受け取っている私たちの親の世代は、不満に思う人も多いものの、それなりには豊かな公的年金を受け取っている。しかし、いつまでもこれが続くわけではない。なにしろ、高齢化はどんどん進んでいくのだから、それにあわせて公的年金制度も変えざるを得ない。そこで現在、5年ごとに見直しが行われている。 1994年の改正では、厚生年金の支給開始が60歳から65歳へ段階的に引き上げられた。つまり、男性の場合、昭和16年4月1日以前に生まれた人は、旧来の年金制度で支給されるが、それ以降、支給開始年齢は1歳ずつ引き上げられ、昭和24年4月2日以降に生まれた人は60〜64歳までは部分年金として現在支給されている年金のほぼ半額の支給になる。また、現在の厚生年金支給額は、生涯年金の60%程度だが、この水準を継続していけるかどうかもかなりむずかしい。 受け取る額が減るだけでなく、支払う保険料の値上がりもしている。現在、厚生年金保険料は月収の16.5%だが、1996年には17.35%に引き上げられ、それ以後も5年で2.5%程度の割合で上昇していき、総人口に占める老人の割合がピークに達する2025年頃には、なんと現在の2倍近い、月収の29.6%になると見込まれている。 ちなみに、厚生省の試算によると、1994年に、60歳のサラリーマンが生涯に支払う保険料は780万円(会社負担を含むと1560万円)で、実際に受け取る年金額は6930万円と自己負担の9倍にもなる。 それが20歳では保険料2640万円(会社負担を含むと5280万円)で、受け取れる年金額は5810万円になるというから、さらにその差は増大する試算だ。 |